第2章 賢者の石
セブルスが何かに気付き俺もその視線を追ったら桜の花びらがひらひらと舞って
「え、ちょ」
手紙の返事来るかと思ったけど本人来ちゃったよ!?
「セブ、ちょっと俺の布団まで下がって!」
「何だ何だ!?」
さっとセブルスが俺の寝室まで下がった途端。
世界一の美女だと言っても良い。美貌が満面の笑みで俺に、押し倒す勢いで抱き着いて来た。
『昭久から妾を呼ぶだなんて、明日は雨かのう?』
「昭久、どちら様だ?」
『おや、原久の言っていた様に本当に養子に向かえたのかえ』
「母さん落ち着いてお願い。俺潰れちゃう」
「昭久の母は九尾だったのか・・・」
「せいかーい、先祖にも居るけどね」
傾国の美貌が嬉しそうに俺の頬にキスをして、わさわさと尻尾が揺れる。
「よっと、ほら母さん。起き上る」
『で、母に頼みとは何かえ?』
「え、手紙読んで来てくれたんじゃないの?」
『ここに書いている内容かの、読んだぞよ?我が愛する息子を敵視する愚かな人間を牽制すればええかのう?』
「ちょっと待って、微妙に違う」
母のズレた話の相手をする前に。
「母さん悪い、直接来ちゃったからここの城の主と少し挨拶して貰えない?」
『おやまあ、人間とは面倒よ』
「今回だけだから・・・」
どうどうと俺に抱き付く美貌を宥めて。
おい、パーティー前なのに色々不安だぞ。