第2章 賢者の石
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『何をやっている』
部屋で遊んでたら、むっすりと機嫌の悪そうなセブルスに声を掛けられて
『え、お手玉』
言った瞬間、バシーっと分厚い本で叩かれた。
『手のひらサイズに小さくした神獣でお手玉をするな!!』
『えー喜んでんだから良いでしょ』
『喜んでるのか!?』
手の上に乗せてるヒュドラ達を見せて、もっともっとと
ねだる神獣達を見てセブルスは脱力した。
『あ、セブルス』
『む?』
『こいつ等の事、まだアルバスに紹介してないんだけどさ』
『さっさと報告に行って来い!!』
『セブルスも着いて来てよー!!』
『駄々を捏ねるな!』
セブルスの足にしがみ付いたら
神獣達も遊びだと思ったのか次々とセブルスに引っ付いて
『~~~!!今回だけだからな!』
『やったー!サンキューお兄様!』
『都合の良い時ばかり兄呼びするな!!』
やーねー、もう。怒ってばかりだと眉間に皺の跡が残るわよ?あ、もう手遅れか。
『何か言ったか?』
『何でもゴザイマセン』
『行くなら早く行くぞ』
『りょーかい』
小さくした神獣を抱え。鴉と3人で俺の部屋からアルバスの部屋まで歩いて行った。
『んでー、さっき召喚したんだけど』
『ほうほう』
セブルス、俺が呼びだした神獣の名前を聞いてから顔が引きつってんぞ。
アルバスが目を輝かせて神獣4匹を見る
『この首が9つある蛇みたいな竜がヒュドラ、このわんこがフェンリル、カーバンクルにフェニックス』
『随分と神格の高いモノを呼び出したのう・・・』
『うん、自分でも驚いた。でさ』
腕に巻き付いてる白凱を取り出したら、ミニ神獣達がビクリと反応する
『白凱、いい加減お前の事を教えてくれないか?』
『何かあったのかの?』
『ヒュドラとフェンリルが俺の前に出た時、こいつ等の事脅してたんだよ』
『何と・・・』
俺の手から降りた白凱は俺の膝に乗ると・・・
『我の正体を見ても、主は主で居てくれるか?』
『当たり前でしょ』