第2章 賢者の石
『あのジジイの残留思念?憑き物って言ったら分かる?』
『ああ・・・憑りつかれてるのがクィレルか』
あらま、やっぱりクィレルを疑ってたのか。
『お早い推理で』
『お前はその前から気づいて居たのか』
『あの人自身、脅されて憑かれてるみたいだし?』
何かを考える様に口元に手を当てて
俺はこれ以上何も言わないよ?
『貴様へ依頼人は、クィレルか』
『その質問に対しての答えはは黙秘する!!』
『当たりだと言ってる様なモノだろう馬鹿者!』
おま、この職業は信用で成り立ってんだから大っぴらに言うなし!
はぁ~っと溜め息を深く吐かれて
『くれぐれも危ない事はするな』
『分かってるって、保護者に迷惑掛けない様にすっから』
『そう言う意味ではない』
急にわしゃわしゃと乱暴に撫でられて
『ちょ、おま』
『弟が害されては困りますからな』
あ、普通に心配してくれてたのね
分かりずれえなお前本当に。俺が鈍いだけか?