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妖狐の灯火

第2章 賢者の石


06

やっと静かになった(黙らせた?)教室で授業をしてる間クィレルからの視線が痛かったとだけ伝えておこう!

天狗の鴉をアシスタントに、皆に和紙を配り日本の魔術は杖を使わずに。
素手でも術を発動することが出来ると言ったら。

教室が生徒の驚きの声でザワザワと騒がしくなった。
そんなに意外だったのかね

『昭久先生』
『ん、何?君は・・・グレンジャーだね』
『ここの、あの・・・黒い翼のお兄さんは?』

鴉を見て、恐る恐る手を上げたグレンジャーの質問に。あ、やべ、紹介忘れてたね。

『ごめん皆、紹介忘れてたね。俺が小さい頃から仕えてくれる"天狗"と言われる妖怪なんだ』

鴉は皆に注目されてるのに少し動揺しなから、頭を下げた。
俺とかセブルスとか見知った人の前だと結構喋るんだけどね

子供達に注目されて少し困った様な顔してら。
さっさと皆に和紙を配ってこっちに戻って来た。

『準備が整いまして』
『ありがとな』

英語版のあいうえお表を黒板に貼ってもらって

『さて、まず初めての授業だからな、筆と墨を用意してくれ』

本来誰しもある、魔力の属性と言う物を実際目で見てみよう、と伝えたら
皆の顔にちょっとだけワクワクしてる様な輝きが浮かんだ。よしよしOK

『ここに、日本語の書いてある表を貼ったから、皆それぞれ墨を付けた筆で名前を書いてごらん、書いたら魔力を注ぐイメージで書いた文字に集中してみ』

鴉と、2人で見て回って。
読み方、書き方が分からない子には丁寧に教え

全員書けたかな?

鴉が見回ってる傍でオドオドしてた子を見かけ

『あ、あの』

勇気を出して鴉に声をかけて、丁寧に教える彼を見て。
大丈夫そうだな、あれなら。
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