第5章 番外編
うん、授業は、怖いかな。首根っこ掴まれてる、私は猫ですか?
『スネイプ先生、あの、ありがとうございます』
『フン、さっさとソレをあの馬鹿に渡して来る事ですな』
はっと、言われた言葉を理解するとバシンと背中を叩かれ
驚いて振り向けば顎で「行け」と指示を出されたのだと分かって。
『昭久先生!これ、貰って下さい!』
『え、ええ?!』
さっき、バレンタインの話をしてたから、流石にバレちゃったかもしれないけど
笑顔で受け取ってくれてとても嬉しかった。
私と同じ考え持ってる人が他にもいた事がショックだったけど
「せぶー…ヘルプ」
「何だその山」
「抱えきれないから袋に入れてみたけど、今日バレンタインで合ってる?」
「お前がそんなに貰うとは予想外だった」
「喧嘩売ってるのかオニイサマ?」
両手に大きな紙袋、いっぱいのチョコレートは。兄弟で黙々と食べきったそうな。
妖狐の灯火 2017バレンタイン企画「本命」