第5章 番外編
2016ホラー企画:安倍昭久
日本の怨霊もタチ悪いのはいるけど
外国も色々なのいるんだなぁと思う。
日本の平将門の首塚にゃー近づきたくもねえ・・・
親父は何か一回シバいたらしいけどあの人規格外だからなぁ
基本危ない所は嫌いなんだけど
ええっと何が言いたいのかって?
「只今イギリスの心霊スポット、エジンバラ城に来ている昭久ですこんばんは」
『昭久、いい加減腹括って除霊しなよ』
リドと一緒に何か現地のエクソシスト2人と来てるんだけど
今回はすげえ面倒臭い陰陽師として仕事を頼まれました。
エクソシストさん達、陰陽師に興味津々
日本の古来からある職だと知ってめっちゃ色々聞いて来るけど
うーん、この自称エクソシストがね?霊感を感じないんですよ。
『霊感無いのにエクソシストって名乗れるの?』
「んーにゃ、こいつら偽物かもしれんわ。俺等一番損な仕事食わされたかもしれん」
だってさっきから通り過ぎるゴーストとかスルーで話してんだよ?
普通の反応じゃないものおかしいって。
リドと日本語で話してたら背後の方で女性の悲鳴?
ばっと2人で振り返ると
「やられた」
『え、なに?』
「リド走れ!入り口の方に。門に!」
『ちょ、どう言う事さ、あの2人は!?』
何が起こっているのか理解してないリドの腕を掴んで走って
城の奥まで誘導された事実に舌打ちし
「あの2人完全に人間に化けてやがった」
『幽霊だったの?・・・うわ』
ふと、走りながらリドが後ろを見て何かに驚いて
「何か見た?」
『見たくないモノ見た。早く、もうすぐだよ』
何を見たんだと横目でチラリと見ると
うわ、白と黒の人影が多数。追いかけて来る中にさっきの2人も良い笑顔で来やがる。
「『どわぁ!?』」
べちーっと壁にぶつかった?!
え、ちょ。ここに壁なんて無かったぞ
よくよく見ると大きな扉が鍵を掛けられた様子で。マジか!
「やっべ、開かない」
ガチャガチャと音を立ててこじ開けようにも
何だこれ、結界張ってるみたいに全然動かすことが出来ない。