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妖狐の灯火

第5章 番外編


正月

そう言えばイギリスでも盛大に花火上げて正月を祝ってたなと
テレビで放送してた場面を思い出す。

魔法界ってそう言うの無いのかな年の締め括りイベント!

「ねーねーセブ~」
「私達教師にそんな暇が有ると思うか?」
「何そのブラックスケジュール!お正月くらいしたいじゃん!」
「何騒いでるんだお前等」

親父の声に振り向いた瞬間後悔
ポンっと肩を叩かれて

「一時帰国するぞ」

あああああ!俺免許取ったからお祓い云々の仕事があるのかよ!!

「さー、稼ぎ時だぞー」
「嫌ー!休みも仕事とか嫌ー!」

涙目で訴えたら有無も言わさずに
我が家に帰って来たよもう!

『原久様、昭久様、お帰りなさいませ』
「予約は?」
『来ている予約は此方に』
「おい昭久、お前は新人だから俺の補佐」

予約帳を見ると、うわあギッシリ

「俺のやってる事継ぐんだからな、覚えておけ」
「はーい・・・」

霊のお祓いの他に前厄、厄年、その他色々
時間内にきちっと終らせた親父すげー

バチンと玄関の方で音が聞こえて

「あれ?セブとリド?」
「ほら、玉藻御前からお節だ」

え?え、いいの?
親父の方を見ると、え。参拝者やお祓い希望の人からも色々お礼の品が届いてて

「さー、正月だ。ご馳走食って英気を養うぞぉー」
「親父マジ親父」
「お前は何を言ってるんだ」

だってお正月仕事で無いと思ってたからさあああ!

お礼の品をくれた人に感謝して。
これは親父の人徳のなせる技だよなぁと思い知って。

夜には母さんも加わり

何だか久しぶりに正月を過ごした。

大晦日?んなもん仕事で全部潰れましたよ?
親父も教えてくれれば良いのに。

「事前に教えたらお前の事だから浮かれて仕事所じゃねえだろ」
「ああ、昭久ならそうだな」
「反論出来ねえのがまた腹立つな!」

セブのアホー!と叫んで台所まで走って行った

「何で私だ!こら昭久!」
「お前達本当に兄弟みたいになったなぁ」

染々と酒を飲む親父の横で

『珍しい物ばっかりだけど、お母さんの料理美味しいね』
『そうかそうか、お代わりはある故もっと食べ?』

母さんがリドを撫でながら嬉しそうに笑った。
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