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妖狐の灯火

第2章 賢者の石


03

『昭久、アスフォデルの球根の粉末にニガヨモギを煎じたものを加えると何になる?』
『眠り薬、"生ける屍の水薬"と言われている』
『ベゾアール石を探せと言われたらどこを探すかね?』
『山羊の胃から取り出す石で、解毒剤にもなる』
『モンクスフードとウルフベーンとの違いは?』
『同じ植物で、アコナイトとも言われますがトリカブトの事』
『流石去年学年TOPだな』
『何で俺に質問してんの?俺卒業生よ?』
『鈍ってないかと思ってな』

俺とセブルスの漫才にどっと、笑いが沸き起こり

『何をしている、今のをノートに書き留めないか』

紙の擦れる音、羽ペンを動かす音に耳を傾ける

『ほんとダーリンったら容赦無いんだから』
『まあそう怒るなハニー、生徒の為だと思え』

そう夫婦漫才を繰り広げたら生徒の殆どが噴出した。
あ、字曲がってごめん調子こきすぎたわ。

『今日はおできを治す薬を調合する、作り方は簡単だ』

座ってサボってないで見回りしてこいとソファから追い出されて
各々の生徒の調合を見回る。フォイ君トリオには嫌な顔されたけどね。

『お、刻むの上手いなあ、家で料理でもしてたの?』
『昭久先生?!は、はい。趣味で・・・』
『そっか、偉いなぁ』
『昭久、生徒に手を出すなよ?』
『よーし、お前の中での俺はロリコン設定か』

蹴りを入れる振りをしたら、ざっと避けられた。にゃろう。

『いつかセブルスの秘密を暴いてやる!』
『・・・お前に教える事はもう無いはずだが?』
『マジレスすんな!』

ケラケラと生徒に笑われながら、注意深くネビルの方を見ると。あ、やべ。

パシっとネビルの手を掴む俺に驚いた様で、何本かヤマアラシの針が鍋に入って・・・
鍋の中がしゅーしゅー嫌な音を立て始めた

『お前等俺の後ろに居ろ!』
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