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妖狐の灯火

第5章 番外編


安倍原久

英国のとある場所、大量に積まれた死喰い人の上にて。
腹の底から地を這うような笑い声に彼等は戦く

『くくくく、どうした?ヴォルデモートの部下さんよ、掛かって来いよ』
『くそっ!たかだか1人の日本人に』
『そのたかだか日本人風情にこんなにやられて情けねえなあ?』

札を繰り出し式を操り次々と死喰い人を蹴散らす男の名が、彼等の中で
名前を言ってはいけない日本人になるとか

『相変わらずじゃのう、原久』
『ん?』

闇の魔法に対する防衛術にて教師をしていた原久は
緊急の要請が入ると死喰い人狩りに出ていた。

『あんな雑魚程度で俺が負ける訳ないだろう?』
『まあ、そうじゃがの・・・少しは身を固めるとかせんのか』
『俺に着いて来れる女とか居ると思う?』
『ほっほっほ、無いのう』

ダンブルドアと並び、そう軽口を叩く原久の耳に入って来たのは
何かが割れる音と・・・

ダンブルドアが恐る恐る原久の顔を見ると
見事な凶悪な顔になっていて

『あの悪戯仕掛人どもー・・・また俺を試す気か?ええ?』
『ほ、程々にのう?』
『度合いによる』

そう言って消えた後、遠くの方で。
悪戯仕掛人だろうか絶叫が響いて木霊する。

『やれやれ、ワシよりも恐れられる者になってしもうたのう』

そう溜め息をついて、校長室に入って行った。

原久は、ピーターを足蹴にし、シリウスの首根っこを掴み
ジェームズに間接技をきめて、リーマスは傍らで苦笑いを浮かべて。

『原久先生!ギブギブギブ!』
『いででででで!』
『人をおちょくるからだバーカ』

この時代、死喰い人の間で安部原久は
恐怖の対象になっていて。

誰も彼に近付こうと思わなかった。

しかし数年後、原久は退職し
妖怪の女を妻にしたと

風の噂で飛び交う事となった。


安倍原久:昭久の父で安部家当主。死喰い人にとって恐怖の対象になった。唯一の日本人
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