第2章 賢者の石
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ふと、ある朝食の日に1通の梟便が来た。
『なんじゃこりゃ』
『原久殿じゃないのか?』
『んにゃ、親父なら式使って寄越す』
べりべりと印の無い蝋を剥がして中身を読むと・・・
『ふうん~』
『何だ?』
『見るなっつの、俺への依頼だ』
陰陽師の仕事は様々あるが霊に憑りつかれた市民が助けを呼ぶ事も少なくない
この手紙も俺への救いの文章が綴られていて。
しゃーねえ、これも初仕事だ。
内容を暗記し、和紙を取り出してささっと返事を書いてから鶴を折りふっと息を吹きかけると消えてった。きっと後で届くでしょ
『あまり変な事に首を突っ込むな』
『セブ・・・お前はどこのとーちゃんよ・・・』
わっしわしと頭を撫でられて、おい朝から髪ぐしゃぐしゃにすんな!
俺の授業は明日からか、何人くるか楽しみだねぇ
っと、今日は1年生の魔法薬学の初めてな授業だっけ?
こっそりと見学させて貰おうか。
セブルスはハリーに甘いってのは俺は知っている。
さてさてどうなる事やら。
授業前に地下の教室へ続く階段を降りて生徒が居るかチェック!
『あれ、いねえ』
『昭久、何してるの?』
背後を見たらハリーが呆れた目で俺を見てた
『悪り、邪魔だったか』
『通れるけど、昭久の行動の方が怖かったよ・・・』
『辛辣!』
はいはい避けて、と言われて生徒達を通らせるとスリザリンのお坊ちゃまが手下を連れてニヤニヤして。
『英雄様がこんな所で地べたに座って、しもべ妖精の真似事かい?』
ああそっか、ヴォルデモート倒したの俺って事になってるからこいつらの標的は自然と俺になるのか。
『昭久に悪い事言うな!』
『あー、ハリーほっとけ。こういうのは反応するだけ無駄だから』
白凱が気に食わなかったのかマルフォイへ向けて威嚇したら「ヒッ」と怯えて教室へ走ってった。
『白凱、おどかさないの』
『綺麗な蛇だね』
『あの小僧、主に向かって何たる無礼!!』
ハリーとロンが恐る恐る白凱を撫でて、手を振って教室に入って行く。