第4章 アズカバンの囚人
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『もう、あたし耐えられない!こんな生活、気が狂いそう!』
『これがお前の望んだ道だろう。生半可な覚悟で決めたのか?』
『こんな追跡者が居ると思わなかったわ、アズカバンからわざわざ来るなんてあいつの頭オカシイんじゃなくて?』
『ピーターに聞け、ピーターに。何の企みか知らんがな』
『お主たちも呑気じゃのう』
『は!?茶番かよ!』
折角久しぶりにノってたのにシリウスに茶番って言われた。いや、ピーター相手よ?恐れる必要無いと思って。
まあ、リーマスが心配そうにしてたので蛇タイプの式神をホグワーツに放つ
エサとして食われればこっちもそれに越した事無いし。
『お前何でもできるのな』
『東洋魔術って結構便利よ?杖無くてもいいし』
俺多分、母さんの血と親父の血を受け継いだから使えてると思ってる。
陰陽師や社は世襲制で継いでくものだし、一般人は滅多にこの職に就けないし
こうやって考えると俺はラッキーだなと考えてると。コツンとセブの拳が俺の頭を小突く
なーに?視線を送ると、眉間にぶっとい皺を寄せてるお兄様の顔が目に入る
「大丈夫か?お前」
「ピーター?気にも留めてないけど」
「…お前がそう言うなら良いが」
さて、問題は凶悪犯に狙われてる俺の処遇だ。
アルバスは何も言わなかったけど生徒の危険もあるかもしれないと目を光らせるだろう。
外に向かってのんびり歩き、外を眺めればいつもと変わらない日常で。
『昭久?大丈夫?』
『ハリー?何でここに』
『シリウスとリーマスから、昭久が狙われたって聞いて』
『あの2人…』