第4章 アズカバンの囚人
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レギュは何しに俺達と一緒に来たのかね?
日本語の授業が終わり
さて部屋戻ったら明日の陰陽術の初日の準備だな。
最近、鴉が忙しいので寂しいなと唸りつつ部屋に戻ると
ゆっくりと日本茶啜ってる兄貴2人。
いい加減この光景も慣れてきたっつーか何ていうか。
「昭久君お帰りなさい、今お茶淹れますよ。緑茶と紅茶どっちにします?」
「ミルクティーでもいい?」
「了解です」
レギュの淹れた紅茶を待ちつつ。セブの目の前に座って
「ねー、レギュ。レギュってここで何かしてる?」
「仕事ですか?」
「うん」
「主に僕は見回りですかね、生徒を罰する権限も得てますので雑用ですよ」
「わお、また何で」
「個人的に昭久君の手伝いをしたかったのですが、ほら。シリウスが煩いですし」
若干黒いレギュの話を聞いて。
今日も追いかけっこして、キレたレギュの技で物理で沈められたんだなと察した
シリウスも大人しくしてりゃ良い兄ちゃんなのに。
心の中で合掌しつつ同情はしない。自業自得。
「セブセブ、馬鹿ネズミの事何か分かった?」
「ああ、目撃情報から北上してるらしいと新聞に書いてるんだがな」
面倒臭そうにはぁ、と溜め息を吐いたセブに頭をわしわし撫でられて
「まあ、あの馬鹿がこっちに来ても何もできまい」
「ええ、僕が普通のネズミと言い張って踏みつぶしても良いでしょう」
レギュレギュ、さっきから発言が黒いよ。
どうどうと肩を叩いて、殺気立つレギュの原因はお兄さんですね。
「昭久」
「ん?何?」
セブの声に顔を上げて、何か気になる事あった?
ぼそぼそと耳打ちされれば成程、と
「ん、やってみる」
レギュの平穏の為だ。シリウス覚悟!
さて、作戦立てたし問題集でも作るか。
日本語の勉強は結構好評で、意外にもスリザリン生も来てて嬉しい
どうやら前から俺の授業に興味はあったらしい。
「陰陽術と日本語の両方を取る子が増えてきてんな」
「良い事ではないのか?」
「んにゃ、結構意外だっただけ」
教える側としては嬉しいよ?
リドと2人で教えるのも楽しいし
もうすぐ来るハロウィンはなーにも無ければいいんですけどね。
ハロウィンは俺も警護に回るって言ってる
ったく、折角のハロウィンだ。仮装して見回りしてやる。