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妖狐の灯火

第4章 アズカバンの囚人


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「たーだいまー」
「おう、お帰り」
『お帰り、昭久、セブルス、リド』

おおう、母さんがセブの名前も呼んだ。珍しいな。
つか、親父もう着いてるよ
イギリスから此方までかなりの時間掛からなかったっけ?
マグル式で来るのは大変だったろうに

「親父、マルフォイ一家の家ってどこさ」

セブが荷物持って部屋に持っていくのを横目にそう聞くと

にまにまと窓際に向かって俺を手招く

まさか・・・

嫌な予感が拭えないまま窓から外を見ると
神社の敷地内に景観を壊さないタイプの一軒家が出来てて噴いた。
いつの間にこんなもん建てた親父。

「取りあえずあそこに住む事になる」
「あそこうちの土地だっけ?」

あそこどう見ても森に建てられた住宅だよなあ?
陰が掛かったと思ったらセブも覗き込んでて

「昭久、お前は自分の家の土地の範囲を知らなかったか?」
「え、セブ知ってんの?」

ポンポンと親父とセブ同時に頭を撫でられて
ええい!やめんか!

親父は楽しそうにによによと笑いながら

「この家から見える範囲は全部安倍家の土地だぞ?」
「マジか親父・・・」

初めて聞いたわそんなもん。
まあ、マルフォイ一家に帰ったと報告せねばとセブとリド連れてったら

『あ、昭久先生!スネイプ先生にリド!』
『どーお?日本の空気は』
『空気が綺麗ですね、水もそのまま使えると聞いて驚いたよ』

声の方を見るとオールバックにしてた髪を分けて靡かせるルシウス・マルフォイ
周辺をぐるりと見渡して神気が満ちてる空気に溜め息を吐く

『美しいな、こんなに晴れやかなのは久しぶりかもしれん』

ふわりと笑うルシウスは中も荷物を入れないと、と
家に戻って行く

『母上はマグルのキッチンに大興奮だったよ』
『流石主婦だなナルシッサさん』

引っ越しの邪魔になるなと3人でドラコの頭を撫でてから
家に戻って玄関に手を掛けると

ん?誰かが親父と言い争ってる?

「何故マルフォイ家を此方に呼んだんですか!知ってるでしょう!?マルフォイ家は一番ヴォルデモートに近いと!!」
「まあ、落ち着けレギュラス、だからこそだ。裏切ったら相当の対価は払わせるさ」

おい、親父。
せめて日本に居るレギュラスに先に説明したげろよ。
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