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妖狐の灯火

第3章 秘密の部屋


38

早朝、身を清めた昭久は自室にて幼い頃母から貰った正装を着て何事か唸る

「えーっと」

手に持ってるのは様々な色の宝石を加工して作ったネックレスが数個

昭久はすうっと息を吸って装飾品に神力を込める。

「高天原に神つまります 大天主太神の命もちて 八百万の神たちを神集へに集へたまひ 神議りに議りたまひて 伊都の大神 美都の大神は豊葦原の水穂の国を 安国と平けく所知食さむと天降りたまひき かく天降りたまひし四方の国中に荒振神たちをば 神問しに問したまひ・・・」

ひょこりと顔を覗かせたセブルス、リドは首を傾げ
原久は珍しそうに昭久を見る

「珍しいな大祓詞か」
「祝詞込めた方がいいかなーと思ってよ」
「いつもは感覚で術使ってるもんなお前」

じゃらじゃらとネックレスの1つを取って
まあ、これでいいだろと出来を見る

「ぶっ!おっま、オニキスのロザリオに日本の神力込めるか」
「異文化コミュニケーション!」
「エクソシストが見たら卒倒するな」

つかつかとセブルスに近寄り、彼の首にその黒い十字架のついたロザリオをかけた

「私にか?」
「お守りね、肌身離さず着けておけよ」
『ねえ、僕のは?』
「ほい、お前はブレスレットがいいだろ」
『・・・ありがと』

本当に貰えると思ってなかったのか若干頬を赤らめて
リドはいそいそと手首に貰ったブレスレットをはめる。

昭久は父に向き合い

「これマルフォイ家族にあげたって」
「俺のは?」
「自分で作れるだろうが!」

残り1つを持って、んじゃ俺校長室に行って来るわと
颯爽と消えてしまった。

『セブルスのその黒いローブにそのロザリオ似合うね』
「あいつは意外と趣味良いぞ?」
「そうですか?」
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