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妖狐の灯火

第3章 秘密の部屋


37

『一体何が起きたんじゃ』
「日本語でいいぞー昭久。何、更生させただけだ」
「更生ぃ?」

ガタリと立ち上がったマルフォイ夫婦が俺に頭を下げ

「今までは、只の小僧と侮って済まなかった」
「日本語!?」
「はは、原久先生に久し振りにいたぶられて思い出したよ。君はあの時の、レギュラス・ブラックをヴォルデモートから救い上げた方だったんだね」
「ああー・・・あれか」

この人何気に覚えてたんか。
シリウスなんか俺の事一言も口にしなかったのに。

「いいのー?我が君を呼び捨てて」

にししとからかう様に言うと、ふんわりと微笑んで。
この人本当に雰囲気が変わったな。
夫婦で左の袖を捲って・・・驚いた。死喰い人の証が無い。

「原久先生に取って頂いた、シシーのも玉藻御前に」
「なるほど・・・」
「今の佇まいではドラコの命も安全とは言い難いしね、日本に滞在する事になったんだ」
「ちょ!ちょっと親父、聞いてない!」
「今ルシウスが言った。いずれはレギュラスやセブルスと同じく帰化させてやろうと思ってな」
「クソ親父!」
「食らうか!」

不意打ちで回し蹴りを食らわせ様とするとひょいと避けられた
あああもうこの親父はあああああ!

まあまあと、鴉に宥められて。
ぷりぷり怒ってたら、母さんに手招きされ

『可愛い昭久や、妾も頑張ったぞえ』
「うん、母さんも凄い凄い・・・」

まるで褒めて褒めてと言わんばかりに尻尾を揺らして
アナタ狐でしょ、犬みたいに尻尾振らないの!
そして俺を撫でながら抱きつかないの
もう大人なんだから子供扱い本当に恥ずかしいです。
母さんにしたら俺達全員子供なんだろうけどさ

『ねえ、リドさん』
『ん?何?ドラコ』
『僕も日本語教えて貰っていい?』
『良いけど、昭久の方が教えは上手いからね?』
『うん!やったあ』
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