第3章 秘密の部屋
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『だーかーらー!僕の戸籍はもう日本にあるんです!日本が我が家なんです!ブラック家?行きたくもないですあんな家!』
『何でだよ!?折角再会できたのにあんまりじゃないか!俺達兄弟だろ?』
『女々しい!可愛いお嫁さんも貰わずダメ大人生活をしていた兄さんと一緒にしないで下さい!』
『痛い!』
レギュラスさん、口喧嘩しながら兄貴を足蹴にするとか高度な技を持ってらっしゃる
俺とセブは君の変貌ぶりにガクブルしてるんだけど。
親父大爆笑ですね、アンタか、あんたの影響か。
最後に見事な踵落としでシリウスを沈めて
つかつかと此方に歩いて来て
「もう、原久様笑ってないで助けて下さい」
「悪い悪い、お前の兄貴への態度が楽しくてな」
「昭久君、先輩帰りましょうか」
「あ・・・ああ」
「うん」
親父の転移術によって消えるまでシリウスのレギュラスへの絶叫が聞こえた気がした。
俺もいい加減ホグワーツに復帰せな。
『酷いよね、家でリハビリは良いけど僕に全然連絡無いとか』
「悪かったって!親父に日本まで連れてかれたあと出して貰えなかったんだよ」
『いいけどさ、これから走り込み?この雪の中で?』
「筋肉取り戻さなきゃなんねーだろ、リド悪いタイム計って」
『はいはい』
よーいどん、とリドの掛け声と共に走り込みを開始
50m、100mと何度も計ってタイムを元の記録に伸ばして行く
もうそろそろ、今日は終わりかな
そう思った時にバサリと暖かいローブみたいなのを頭に被せられた
「ぷはっ、ローブ?」
「そろそろ止めろ、急に走り込んでも身体に悪いぞ」
「セブだ、ローブサンキュー」