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妖狐の灯火

第3章 秘密の部屋


中に拡張魔法を施し、ばっと飛び出した人物に一同は固まった

『ふう、中が意外と暑かったですね。お久し振りです。兄さん、皆さん』
『『『・・・』』』

レギュラス、皆固まって金魚みたいに口はくはく状態ですよ
失敗した感が否めないんすけど、あえて突っ込もう
君はクレオパトラか!!

「あれ、何か失敗しました?」
「いやもう、クレオパトラかレギュラスは」
「くくくっあの馬鹿兄貴の顔を見ろ。百面相してるぞ」
「上手く行くと思ったのか馬鹿者・・・」

キョトンとした顔で俺を見るけど、君ずっと行方不明扱いだったんだからね?
驚かないわけがねえ。

『レギュ、ラス?』
『はい、そうですよ?』
『本当に、本当に、お前なのか』
『焦れったいですね、僕の他に誰が居ると言うんです』
『痛い!』

レギュラスよ、兄貴は蹴るものじゃありません
何このドS大魔人、レギュラスの意外な1面を見た!

がばっとシリウスはレギュラスを抱き締めて

『生きてたっ・・・』
『はい、昭久君に救われて、今まで隠れて生きてましたよ』
『レギュラス、レギュ・・・』
『はい、僕です』
『っつ・・・』

声を殺して泣くシリウスを、レギュラスは泣き止むまで
背中に手を回してポンポンと叩いていた。
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