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妖狐の灯火

第3章 秘密の部屋


29

安倍原久の親戚だと説明された生徒達はザワッと
おいおい、全寮から注目されるって。
親父どんだけやんちゃしてるの?

グリフィンドールと言われる前に組分け帽子を脅し・・・じゃなく
交渉してスリザリンに入れて貰った

あれ、確か親父はスリザリンだったよな。
俺はグリフィンドールだったけど、今なら親父がスリザリンだって聞いたらよく分かる。

入れて貰った学年は6年生、流石に内容忘れてるかもしれんなと
中庭で教科書をペラペラと捲って思い出してたら
背後から不穏な気配

ぴっと指を立てて自分の正面に折り曲げると
ドサドサっと4人の人影が俺の前に転がる

『おう、何の用だ悪戯仕掛人』
『え、何今の!?』
『杖を、使わなかった?!』
『陰陽師が杖に頼ってたまるか』

ぐっと指を上を指すとぐんっと4人が宙に浮いて

『10分位頭冷すんだな』
『おい!俺らも授業・・・!』
『自業自得でーす』

さーて、最初の授業は変身術か。
各方面から刺さる尊敬の視線を振り払って
あのデカさだとセブとリリーさんは決別してるな?

変身術の授業、それ以降の授業もオッケー
1度習ってるからなと寮に戻ろうとした時に

何だろうな、悪意じゃなく好意的な、興味津々な視線と気配を感じて振り返ると

ビクッと肩を跳ねらせた少し髪の長い少年が俺を見る。

『ん?何だ?』
『あ、あの・・・』

好奇心旺盛な目で見られてるんですが。

『僕は、レギュラス・ブラックと言います』

見つけた。初日で見つかるとかついてるな。

『レギュラスは何か俺に用?』
『さっき!悪戯仕掛人を相手にした時の術、凄かったです。杖を使わない何て』

嬉しそうに話すレギュラスに少し笑う。
何だ、こんなに素直な子じゃんか

もっとガチガチのお貴族様風だと思ってた。

色々お話を聞かせて下さいとワンコの様に着いてくるレギュラスの頭をポスポスと叩いて
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