第3章 秘密の部屋
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終始無言でアルバスと若い親父を連れて校長室に入った
『さて、何から話そうか』
『昭久と言ったかの、その瞳の色は?』
『これ?先祖と母さんの血からだよ』
今着てる物も刀もぜーんぶ母さんから貰ったもの、と両腕を広げて見せる。鉄扇もね
狂犬な親父にぎろりと睨まれ、おっかねえな。
親父から預かった数珠を見せろと言われたので
ほい、と渡す
『チッ、年期入ってんな』
『そりゃ21年以上着けてた物だもの』
正確に何年着けてたか分かんないし、今から着けてるみたいだから相当年期入ってますな。
返して貰った数珠を再び腕に着けて
『過去に、ここに来た理由を教えて貰えるかの?』
『んー、助けたい人がいるんだよね』
『お前、渡りだろ』
親父の声に、うんと頷いて。
『まあ、詳しくは俺が生まれたらにしてよ、親父』
『今はお前の親父じゃねえ、名前で呼べ、餓鬼』
『本当にちっちゃな頃から悪餓鬼なのね!ギザギザハート過ぎて俺泣きそう!』
『てめ、殴るぞ』
『原久、落ち着くんじゃ』
アルバスがおや・・・原久を制してくれて
こえええ、俺ちょっと泣きそう。
さて、今、この時空にてどう振る舞おうか3人で話す
『教師は無理だな、俺はDADAだが』
『半年で対策して帰って来いって言われてるんだよね』
『誰にだ?』
『未来の原久』
『俺かよ・・・』
頭を抱えてはぁ、と溜め息つかないでよ。
こうも拒絶されるとショックなんだけど
アルバスがにこっと笑って
『ならば昭久、原久の親族と言う事で。半年留学してみないかね?』
『はぁ!?』
『あ、その発想は無かったわ』
良い案ねー、とアルバスにハイタッチして
『俺そんなに童顔?』
『母親は妖なんだろ?』
その血のせいで若く見えるんだろ、と言われて納得
お肌もツヤツヤな訳だ。