第2章 ようこそ、ハイツアライアンスへ!
「(それは私の弟です。)」
「マジか!」
「え、じゃあ心操さんの個性も普通科の心操と一緒?」
「つーか、心操って紛らわしくね?琴葉ちゃんってのはどうよ?」
「賛成!」
質問に答える前に次から次へと繰り広げられる会話に文字を書くのが間に合わない。そしてどんどん進んでいく会話から若さを感じた。彼らは人使と同い年で、私と5つしか変わらない筈なのに。
「紛らわしいからと言って目上の人をちゃん付けで呼ぶなど言語道断!これから御世話になるのだから敬意を払うべきだろう!」
「相変わらず委員長はかてーな!」
「堅いだとか堅くないだとかそういうもんじゃないだろう!」
「琴葉ちゃんでいいよね?」
体育会系でもないし、礼儀が云々とか言うようなタイプでは無い私は呼び方なんてなんだって良かった。だから、その問いに私は頷いた。
「とりあえず今日は部屋作ってろ。明日また今後の動きを説明する。以上、解散!」
相澤先生のその言葉を合図に皆振りわてられた部屋へと上がっていった。未来のヒーローとして活躍するであろう彼らの背中を見ながら、これから上手くやっていけるのか不安で堪らなかった。