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【MHA】声を聞かせて

第2章 ようこそ、ハイツアライアンスへ!


 口から心臓が飛び出すんじゃないか。それ位私は緊張していた。ヒーロー仮免試験や卒業試験、ヒーロー試験の時も緊張はしたが、その比じゃない位、私は緊張していた。40の目が一斉に私に向けられている。こんなにも注目されたのはいつぶりだろうか。


「うちの寮の担当の心操だ。理由あって話せねえが、なんかあったらコイツに言え。」


 大雑把な紹介をされ、生徒達の前に立たされた。ノートに心操琴葉です。宜しくお願いしますと書き、それを今日から共に同じ寮で暮らすヒーロー科の生徒達に見せた。


「心操先生もヒーローなんですか?」


 薄紫色の肌にピンク色の髪の毛が特徴的な女の子が手を挙げ、元気いっぱいにそう尋ねてきた。


「(ヒーロー免許は所持してますが、ヒーローとして活動した事はありません。後、私は先生じゃないので、先生っていうのはちょっと。)」
「心操って、普通科にいたよな?」
「あー、あの洗脳の個性の奴?雄英体育祭で緑谷とやった?」


 このクラスに人使と戦った子がいるらしく、ヒーロー科と普通科は接点がない筈なのに、皆弟の事を知っているらしい。家にテレビはあるが、それが置いてあるのはリビングで、部屋から出ない私は今年、去年と雄英体育祭を見ていない。学生時代は年に一度の楽しみだと、テレビを食い入るように見ていたのに。そんなワケで、誰が人使と戦ったのか知らない。そもそも、普通科の人使が雄英体育祭の最終種目に残っていた事も知らなかった。


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