第4章 いつもと違う
「ご苦労様です、リヴァイ殿。」
先ほどシータとぶつかった男……リヴァイと呼ばれたその男は、紅茶の入ったカップに口をつけ、静かにテーブルに置いた。
「いえ。どうです、今年の訓練兵は。」
「なかなか面白いのが揃っていますよ。かつてない逸材もおりますし、今年は豊作のようです。」
リヴァイは相手を一瞥すると、顔色ひとつ変えずに再び紅茶に手を伸ばす。
「ぜひとも我が調査兵団に迎えたいものです。」
「調査兵団……といえば、今年は調査兵団を熱く希望している者がおりまして……」
「ほう……酔狂な奴もいるもんだ。どんな奴ですか?」
「男子が一人、女子が一人。どちらもシガンシナ区出身で、地獄を見てきたのでしょう。顔つきが違います。」
シガンシナという単語に、リヴァイはわずかに反応した。
「巨人の脅威を目の当たりにしても尚立ち向かおうとする……つまるところ、復讐か。」
リヴァイは遠い目をして、“その日”のことを思い出していた。