第4章 いつもと違う
「これはっと……ここだよね。」
シータは本棚の一番上に本をなおそうとするが、身長が足りず背伸びしてもギリギリ届かない。
「うーん……もうちょっと…」
せいいっぱい背伸びをするが、あと一歩のところで届かない。
必死になっていると、ふと後ろに誰かがいるのを感じた。
見ると私のすぐ後ろに身体を重ねるようにしてアルミンが居て、本に手を伸ばそうとしている。
私より少し長くのびた手によって、本は本棚におさまった。
「わ……」
アルミンとの距離が近くて、思わず鼓動が早くなる。
「これで最後かな?届かない所は僕がやるから、無理しなくていいよ。」
「う、うん……ありがと。」
昔は、私のほうが身長高かったはずなのに……
アルミンと、こんなに差あったっけ?
気がつけば自分は、本棚を背にアルミンに囲まれていた。
片方の手で、私の頬に触れるアルミン。
じっと私を見つめたまま、何も言わない。
「……ぁ、早くしないと夕飯なくなっちゃう!ほら急ご、アルミン!」
シータはアルミンの手をのけると、机上にまとめてあったプリント類を抱えて、逃げるようにして部屋を出て行ってしまった。
「あっ、シータ!………。」
アルミンはシータが出て行った方を見て立ち尽くしていた。