第3章 始まりのモノガタリ
馬に揺られて数刻
秀吉「雅、着いたぞ」
そう言うが返事がない
不思議に思い、隣にいる政宗の馬を見る。政宗は腕の中を覗き込み秀吉に「しー」と静かにと言ってきた。
秀吉「まさか…」
政宗「ああ、そのまさかだ。
こいつ、寝てる」
秀吉「政宗の馬で眠れるなんて…度胸あるな……」
政宗「おい、それどういう意味だよ」
秀吉「お前の馬はな…って
それよりもこいつ起こさなきゃな。城に着く」
政宗「ああ、
おい、起きろ〜」
軽く肩を揺さぶる
雅「ん〜……ん?ここ…どこぉ?」
目をさすりながら問いかける
秀吉「此処は安土城、信長様の居城されている城だ。」
雅「安土城…?」
政宗「ああ…にしてもお前、俺の馬で眠るだなんて肝が据わってるな。」
笑いながらそう言う政宗。
そして少し行くと門が見えてきた。
門には三成さんと、辛子色の着物を着た金色の髪をした人が立っていた。まだ見たことのない人だ。