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闇に咲く華

第1章 幼少期


しくじった、以前武田と睨み合っていた城主が何やら不審な動きを見せてるから探って来いと命じられ
やって来たのは良いけど忍の雇ってる人数が多かったから
何処かに攻めるんじゃないかと思案してたら
背後から雇われの忍であろう者に見つかった・・・

婆娑羅を駆使して出来るだけ殺したのに数が多いっての!
結局体力が尽きて投獄されてどこの忍か拷問されたけど吐くわけ無いって。
任務の期日はとっくに過ぎてる、殿は、親父は、弁丸様は・・・心配しているだろうか?

「・・・もう少し優しくしてやりゃ良かった、かな?」

織田の姫さんと話してた時、弁丸様は家族の様に成りたいと言っていた。
家族ってものを少しも理解、しようともしなかった。
今まで突っぱねてた親父にも向き合ったら解るのかな。
ってもう手遅れだよねぇ、拷問で手足の爪は剥ぎ取られ鞭も打たれた
自力で抜けようにも水牢のせいか体温が下がって体の言うことが利かない

「ここで終わりかね・・・」
「おや、もう諦められるので?」

1人しか居ないと思って呟いた言葉は聞き慣れた声で返され驚いて声の方を見たら。
口布で隠されてるけど見覚えのある長い髪に金の眼

「黒羽の旦那?何で・・・?」
「姫様に感謝して下さいね、見取り図から情報、目的、貴方の監禁場所全てをお当てになられたのですから」

そう言って情報らしき紙をひらりと見せたあとクナイでバキバキと牢を破壊していく

「ちょ、旦那!そんなに大きな音出したら」
「この城、周囲にはもう誰も居ませんよ」

え、それってどういう・・・

「目的は武田でしたし、ついでに暗殺も承けましたので」

女子供は逃し、忍も全員殺しましたと言いうっそりと微笑む黒羽の旦那に戦慄した
あの数を1人で!?よくよく旦那の紺と黒の装束は何かの液体がこびりついてるのか濡れてさらに黒い
此れが、織田の姫さんの忍の実力?

「何を呆けて居るのですか?さっさと出ますよ」
「あ、うん」

拘束を取り外してくれた旦那に軽く礼を言い
牢から1歩出た所で案の定ふらついた。其れを見た旦那が。

「おぶさります?其れとも横抱きがいいです?」
「は?あ、いや。おぶさられます・・・」

大人しく黒羽の旦那の背中におぶさって脱出する間驚いた。これだけの人数を1人で無傷で相手にしたの?
転がる屍の山を見て、自分はまだまだだと思い知るのには充分だった。
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