第1章 幼少期
『言っとくが、お市様に何を言っても無駄だぞ』
『貴方はもう少し柔軟になれば良いでしょうに』
『子供だからな』
『昨日は弁丸殿の付きの任務放棄してましたし、一人前気取ってる半人前でしょう?』
黒羽さんが辛辣です、私にはあの忍3人をどうにもできないので弁丸と向き合う
「昌幸様が今日、佐助を任務に出すって言ってたね」
「うむ、少々寂しいでござる・・・」
『諜報か』
『言うと思ってんの?』
『聞かずとも昌幸殿から聞いていますので』
『何で殿があんた達を信用してるんだか』
『お前が居ない間の弁丸殿の警護は必然とお市様と供にする俺達の役目だろう』
雹牙の言葉に馬鹿にした様に溜め息を吐いて
『血濡れの・・・「ゴッ」いたあ!』
『忌々しい二つ名で呼ぶなと昨夜言ったよな?』
『貴方も理解してるはずですが?未だ説教が必要ですね』
『・・・それは勘弁、く、黒羽の旦那、雹牙の旦那』
『よろしい』
私は正面から見てるけど、弁丸の背後で行われてるブリザードな言い争いは何でしょうか。
「?佐助?今の音は」
「何でもないですよ!?弁丸様!」
・・・ひとまず落ち着いたみたいね・・・そう言えば今夜、信玄公来るから仁助さんが出られないのか。だから佐助なのね。
「お市殿!今夜、こちらにお館様が来るのでござる!ぜひ会って頂きたい」
「うん、昌幸様から聞いたよ、紹介してね、弁丸」
太陽の様な笑顔で
「勿論でござる!」
いつか佐助とも仲良くなれるよ。