第1章 幼少期
チビ小太郎(私より年上だけど)を拾ってのんびりと相模に向かってます
風魔の里は箱根の山にあったと前世で聞いた事あったから何と無く聞いたら場所合ってました。
確か北条が絶えて徳川が天下を取った時に
雇い主が居なくなった風魔一族は盗賊となって
徳川が「風魔狩り」を始めて風魔も絶えたって何かで見たけど。
忍者自体居たかも分かんない文献も残ってないからね、忍って。
少年の傷に障るし遠回りしたから結構時間食ったね。
休憩も多く取ったし、なんとか少し動ける様になったみたいだけど。まだ自力で帰れそうにないね。
「(市は、この2人の忍を家族に?)」
「うん、市の大切な、お兄さん、よ?」
「貴方は私達を知っている様ですね」
「(その髪の色、瞳の色の手練れの忍の噂は聞いた)」
「どう噂されてるのか手に取る様に解るな、大方、鬼子だの化け物だの言われてるだろう」
うーん、この2人の忍の里の扱いが酷いな!
とっても優しいのに。怒って良い?
「(俺も、鬼子と呼ばれている。婆娑羅が無ければ殺されて居たかも知れない)」
「・・・姫様?」
「くれぐれも里を滅ぼしに行くなよ?」
「(!?)」
ぐぬ、何か言う前に釘を刺された。
「髪の色や、瞳の色が違う程度で、差別良くない」
「(程度って・・・)」
「諦めろ風魔の小僧、お市様はこう言う方だ」
「だから私達はお仕えしてるんですけどね」
「(成程)」
徐に黒羽と雹牙に撫でられてこっ恥ずかしい。
ひょこひょこと少年の傍に行って髪の毛に触ってみたらちょっと驚いたみたいだけど
サラサラだし綺麗です
「秋の、紅葉みたいで、綺麗な赤ね」
「(っ!)」
前髪で隠された目が大きく見開いて私を見る。
瞳も宝石みたいねと言いながらわしわしと髪の毛触ってたら俯かれた。あれ?
「姫様、この者はそう言う風に言われ慣れてないのですよ」
「滅ぼしていい?あたっ」
「本気で止めろ」
雹牙に小突かれたので渋々元の位置に戻る。
「(市は、変な奴だな)」
「其れが姫様ですから」
「変なのがお市様だな」
「ちょ・・・」
保護者の言い分が酷いです。外れてないけどさ。