第1章 幼少期
02
初の対面から少し経過、あの日から兄さまに毎日会いに行った。
侍女の方々には不思議がられたけど(ほら、兄さま怖い印象があるから)
そして気付いた事、このBASARAの世界は私の知ってる事とかけ離れている。
その証拠に、兄さまは友人や身内には凄く優しいんだと言う事
現に私が兄さまのお部屋で手習いとかしてても怒らないで、間違いがあると添削してくれるのだ。
え?甘え過ぎだって?
仕方無いじゃまいか!兄さまが織田を継いでからほんのりだけど笑ったりするんだよ
それがまた嬉しくて一緒に居たいのだと通い詰めては褒めてくれたりとか。
甘え盛りなので甘えたいんです!
そして私は見た。
兄さま宛の手紙の差出人の名前・・・
よくよく考えてみたらBASARAの若い主要武将達のお父上の名前だった事に。
あれ、何・・・各国の有名武将の父親と仲良いとか、懸念してた織田包囲網モード消えたんでない?
こっそり兄さまに「お友達、たくさんいるのね」って聞いてみたら
なんでも「うつけ」と呼ばれてた青年時代に各国を馬で疾走しては仲良くなったらしい。
流石兄さま、侮れない。
んで、ちょっとでも兄さまの役に立ちたくて前世知識引っ張り出して
使えそうなのを兄さまに聞いてみたらあっさり案を使ってくれたり。
え、水車とか南蛮の調味料とか「欲しいな・・・」とか言ったら実装してくれんだもの
兄さま様々です、本当。
今では趣味で料理したりクッキーみたいなの作ったり。
もともとお菓子より食事のおかずを作るのが得意だったので調味料とか出汁等を厳選して作ってたら兄さまに気に入られ
たまに作らせて貰えるのも良い気分転換になってます。
でも、まだ迷ってる事があって・・・
兄さまに私の「前世」を話すべきかどうか、とか思っているんですよ・・・
今日もそれを悶々と悩みながら自室に居たら急に兄さまにお呼ばれされた。