第4章 番外編
でなければ、俺が全く気付かないでこいつと共に居たという事になる。
「物の怪の類いが現れたのか、憑かれていたか!」
背中に冷たいものが走る、ここは・・・一旦城に戻らねば
身体が思う様に動かない、不味い、不味い
「お兄ちゃん、お菓子持ってるね。これで許してあげる」
耳元で聞こえた子供の声が消えると共に
虫に食い尽くされている亡骸がグシャリと崩れた
「はぁ、はぁ」
空が白み掛かった事に気づいた俺は
懐に入れた物があるかを確認する
ハロウィンだからと
お市様に無理矢理突っ込まれた結構な数の飴玉が
跡形もなく消えていた。