第4章 番外編
どこの子でしょうか、と考えを巡らせるときに知った気配が近づいてくる
「黒羽?珍しいねこんな夜更けに」
「姫様?」
ふと目が覚めたと言う姫様なら知ってるだろうか?
この子の親は誰です?と口を開きかけた時に
姫様がきょとりと子供を見て微笑む
「あら、珍しいね、座敷童」
「は!?」
姫様がおいでと両手を広げると、顔を知ってるのか
食べかけのプリンを置いて姫様の腕に収まる子が座敷童?
「…黒羽凄い顔」
「いえ、予想外過ぎて、そうですね…こんな夜更けに子は出歩きませんものね」
ああ、でも。座敷童が憑く家は繁盛するんでしたっけ
この安土城に憑く霊なのでしょうか
「みんな、おしごと頑張ってるので、すきです」
「ありがとう、座敷童ちゃん」
…座敷童ってよく喋るんだなと思いました。