第4章 番外編
帰り道、三成様に思い切って聞いてみた
「三成様。姫さん、何で俺にお菓子を?」
ギロっと睨み付けられた様で一瞬ビクッとしたけど
三成さまは難しそうな顔をして。
「誕生日に市が私達を祝う時は・・・」
ふと三成様の視線が俺に向いて
「"生まれて来てくれて、ありがとう"と感謝を述べている」
「何で・・・俺なんか」
「だが、市は誰彼構わず祝ってはいない。友人と認めた者だけだ」
俺、こんな幸せを感じてて良いのかな
初めて、そんな事言われて。正直・・・どうしていいか分からなかった
「左近、市の妨げにならん様に精進しろ」
「は、はい!三成様」
2人の会話を聞いて
「ヤレ、祝われたのなら市の生まれた日は好きな者を買うてやろ」
貰ったのならば返しをせねば成らぬ事を。忘れてはいまいな?左近よ。
市はそれを望んでないだろうが、礼儀よ礼儀。