第4章 番外編
あ、そうだ
「雹牙、氷ってこの位の大きさの、作れる?」
手で、これくらい。と大きさを表現したらすっと雹牙が出した手の上に氷の塊ができた
「これで涼を取るのだろう?作るんなら溶けない内にな」
「わ、つめた」
冷たいけどすぐ溶けちゃうんで急いで厨に走ってった。
「姫様は、随分と元気ですね」
「何か思いついた時はいつもの事だろ」
厨に着いて、あらかじめ職人さんについでに作って貰ったかき氷を作るカラクリに氷を突っ込んで。
下に器を乗せたらあとは巻くだけ。
ガリガリガリ・・・
あ、シロップ考えて無かった。
野苺で作ったやつと山葡萄で作ったシロップで良いかなと
試しにかけて食べてみたら。うん、オッケー。
本当はスイカもあったら良いけど、まだ輸入してません。
今度南蛮の方に種あるか聞いてお願いしてみよう。
兄さまと義姉さま、光秀、蘭丸の分は女中さんに持ってって貰って
私は3人分、氷の入った器を持って自室に戻った。
「黒羽、雹牙、できたよ」
「私達も良いのですか?」
「勿論」
なんせ雹牙の氷ですから。君達も食べる権利はあるんですよ。
「これがあの氷か、冷たくて美味いな」
「これは涼しくなりますね」
3人でしゃくしゃくと。かき氷を食べながら
チリンと鳴る風鈴を聞いて
涼しい日を迎える事ができた日でした。