第3章 本編71〜
本日の献立はお魚の煮物と皆様大好き肉じゃがです。お味噌汁は青野菜を入れて
私の魔改造により織田の食卓は多分周辺諸国と雲泥の差な自覚はある。やらかしてますとも(ドヤァ)
目を輝かせて私を見る久通さま。
おかわりはありますよと米びつを指せばぱあっと少し花が咲いたような幻覚が…おかしいな
私もご同伴に預かりますと一言断り一緒にもぐもぐ。
「久通さま、お茶菓子とか、お口にあった?」
「それはもう。この煮魚も美味…ひと噛みまたひと噛み事に染みた旨味がじわりと出てくるこの上ない一品!」
そんなにべた褒めされる事があまり無い故に嬉しい。
元親も晴久も美味いと褒めてはくれるけど表現とか細かくはない、元就なんかうむって唸るだけだよ何か言え。
この時代でも彦○呂さんの様な表現をする人いるんだなと思わず顔もニヨニヨ
流石に宝石箱やー!!は無いだろうけど。
馳走になったと笑顔で褒めてくれる久通さまに熱いお茶を淹れて差し出す
「久通さま、今日のご用は?」
「ああ、忍殿を揶揄って楽しんでた故。持参した物を渡し忘れてたな」
お父さまに似てドSだこの人。
しかもかなり怖いもの知らず。
「父、久秀から話は聞いていたが、この目で見ぬ事には信じられん性分でな。確かに表にはあまり立たず忍の様に身を潜めていたが」
「それでお話を聞かなかったのね」
出てもお父さまが派手過ぎて薄れていたかもしれないのと、私にまで情報が来なかったのかな、とお兄さん達をチラリと見れば目を逸らされた。
過保護が忍服着て歩いてる!
渡された包みは堺の方でたまたま見かけた渡来品だそう、高そうだなとしゅるりと開けばこれは…
「懐中時計…?」
「存じておられたか。南蛮から渡り銀で作られた嗜好品故、お近付きの印とでも致しましょう」
今後自分とも仲良くしてやってくれといい笑顔で言う久通さま。こんな高価な物をポンっと買ってしまう大和の財力どんだけですか…
どうやらいたく気に入られたらしい、今度時間がある時遊びにおいでと言われたけど
即座に帰れと雹牙達に追い出されましたとさ。
君たち地味に仲悪いね…意外と個人で対立してたかもしれない背景は今はあまり触れないでおきます。
そして、どうやら久通さまも来ると知らなかったらしい兄さまがお父さまである久秀さまと本気の斬り合いをしてました。
久秀さまとても楽しそうですね。