第2章 本編1〜70
あと尺玉の耐久度と火薬の色を試行錯誤を重ねて行くしかないかも?既に小さい花火はあるらしい、鼠花火とか爆竹みたいなの。
これ私が手を出さなくても開発途中だったのかな。早めてしまったのは自覚してる!!
もういっそ開き直って色々輸入してみようか。山グミとか未来で定番になるフルーツ系とか。お隣の大国でキウイの元となるのがあったな、まだ食用化されてないから輸入して品種改良して……
ビタミン欠乏症対策になるかとうっかり思考が脱線してた。
孫市に呼ばれて顔を上げ、謝ろうとしたら客だぞと。
「よう、さやか。市も居たか!!」
「元親良い所にいいいいいい」
「孫市ぃ…、市ちゃん!?……大胆だねえ」
元親が来たと思ったら前田さんちの慶次も一緒でした。
ぎゅうぎゅうと元親に抱き着きながら
今度お隣の国に行くんでしょー!ついでに貰ってきてー!!他にも何か!色々と!!
そう勢いでお願いしてたら元親に苦笑いされてしまった。
大雑把過ぎて分からんって言われたので図解でこんなのと紙を見せてたら。横で「お熱いねえ」と茶化してきた慶次が孫市から飛び蹴り食らってました。
そうか、まさかのアポ無し訪問だったのか。慶次いつもだなあ。
「まつさんお元気?」
「まつ姉ちゃん?姫さんに会いたがってたなあ。また何か料理教わりたいってさ」
「そか、今度遊びに行こうかな」
「市とさやかは何してたんでぇ」
何で慶次はこう、私のスキンシップを色恋に脳内変換するんだろうと思いつつスルーしていれば。孫市に相談していた時に図解してたメモに気付いた元親がそれを手に取った。
「花火だ?ほう、尺玉を空に上げるのか。上げる時はどうすんでぃ」
「えっと、筒みたいなのに入れて導火線に火を着けるとドカン?」
ジェスチャーで身振り手振り、説明したら分かってくれた様でほうほうと頷いてくれる。
ふと、何か思い付いたのか昔の愛らしい姫ちゃん笑顔の面影は無く。それはもう男前にニッと笑うけど私の脳内では弥三郎の眩しい笑顔が再生されてます。
はー、たまに姫ちゃんが恋しい。おっと思考が現実逃避してたわ。
「爆発の勢いで打ち上げて尺玉を爆ぜさせるんだろ?」
簡単に言うけど……まあ元親だから良いかーと思って打ち上げ台の制作をお願いする事にしました。
魔改造は程々でお願いしますね~