第2章 本編1〜70
「特に目的は無かったな、久しぶりに顔が見たくなった」
「あらまあ」
気分転換できただろう?と言われると。うん、って頷くけど。
あまり会えないからねー、遊びに行っても頼綱は森に居るんで不在が多いんです。
たまに会えてもどっちかが忙しかったりするので、今日みたいにお互いのんびりは珍しいですね。
明日のんびり帰るって言うので今日の晩御飯は採りたて新鮮な山の幸フルコースを用意すると張り切れば
無理はするなと撫でられた。頼綱は年上なせいかやたらと頭を撫でられるな今日は。
「そう言えば、市の兄はどうした?」
「黒羽達?」
朝早くから諜報に出てるんですよね、今日は護衛として傍に居ないので頼綱来て安心してたりします。
戦でも始まるのかと聞かれたけど、どうだろう。
「相手次第かな、戦は…」
「?」
「松永さまなんですよね」
「ああ…」
すっごい納得した目で見られた。そう、松永さまだから黒羽、雹牙、昴が行ってしまったんです。
お陰で寂しかったんですよと言えば、頼綱に「それはここに来れて良かった」と微笑まれました。美人さんは微笑みも美人です。
織田の忍の方がお手紙を持って来たので受け取れば
どこから情報聞いたんですか。豊臣の皆さんが「松永が謀反起こしたら言ってね」って書かれてた。
竹中様情報が早いです。