第2章 本編1〜70
あの日から数日が経って、面倒臭い事にある人から「詫び」として荷物が届くようになった。
「はあ…これどうしよう?」
中身を見れば着物やら帯留めやら高価なものの数々。
浅井の長政氏が今更、見合いの詫びとして送ってきてるんだけど文を見ればマリアさんが選んでるみたいで無下にも出来ない。
どうすりゃいいんじゃこの贈り物の山、と頭を抱えていれば、近づく気配に頭を上げると絶世の美女が歩いて来て…ええ?
「まあ、そんなに驚かなくてもいいじゃない」
「いやいやいや、驚きますって」
「弟名義で出したけど妾の贈り物は受け取って貰えて?」
「弟さん名義で送られたので素直に受け取れませんって」
「じゃあ、今から妾からの贈り物ってことで」
「マリアさんー!?」
因みに、弟は連れて来なかったわと笑う女王様に何も反論できませんでした。
「あれから縁談はあって?」
「いえ、悲しいくらいにぱったりと途絶えてます」
「まあ、信長公も寂しがりなのね」
数日泊まっていくわねと、有無も言わさずな態度にうちのお兄さん達が頭を抱えてたけど。これ私のせいじゃないからね?