第2章 本編1〜70
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風邪引いた次の日、毛利家で療養中の市ですこんにちは。
昨日の夜がっつり熱上がって寝にくかったけど
本日は熱も微熱で風邪の症状も少ないから、お布団の上でごーろごろ
今日も寝てろって言われて暇なんですよう・・・
雹牙は元就にお薬の調合を礼として教えて来るって言ってたので
壁に背をもたれて何かの書物を読む晴久を見る
「どうした」
「ひま」
「そうか、寝てろ」
「晴久つめたいぃ」
めっちゃ棒読みで返って来た返事に、しょぼーん
晴久が冷たいと布団に潜ったら「しょうがねえな、お前は」と隣に来て頭を撫でてくれた
うあーん、いつもの晴久だあああぁぁ
猫が飼い主の手から離れないかのようにぎゅうぎゅう甘えてたら
「寝ろ」の一言で布団に沈められた。頭抑え込まれてます。ギブギブ
「お前は自分の性別を理解してんのか!」
「浅井以降、未だに縁談が来ない市のどこに魅力があるの?」
「お前な・・・」
何か全力で疲れたかの様にがくーっと項垂れられたけど
何々?何かあったの?
「市・・・お前結構縁だ「只今戻りました姫様」黒羽ぁ!?」
爽やかな笑みで帰って来た黒羽に晴久の言葉が途切れて、何だったのかな?
スタン、と昴も遅れて庭に降りたので
わーい、と両手広げて迎えたら。応えてくれたものの
「お布団に居て下さいねー」と、そのまま添い寝された。解せぬ
昴が布団の上から背中をポンポンと、リズム良く叩いてくれるの良いのですが
私は子供じゃないよ?良い大人ですー