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闇に咲く華

第2章 本編1〜70


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それで?と、ビクビク震えながら黒羽を盾に。
毛利で元就と晴久から説教食らってます

「して、何故濡れ鼠になったままここへ訪れた?市」
「ここに来る直前に誤って池に突っ込んでしまいましたぁ!!」

はい、池に突っ込んで濡れたまま城に着いたら思い切り説教されてます
そして見事に風邪引いて毛利家で寝込んでるんですよ

怒ってるのは元就で、晴久は苦笑い
私の自業自得の行いだし、黒羽と雹牙からも着替えろって言われてたんだけど
元就の城見えてたしいいかなーって

恐る恐るぽつぽつと白状していくと元就から拳骨飛んで来たし痛ああああ!!

「暫し寝込んで反省せよ」
「はぁーい・・・」

もぞもぞと気怠い身体を無理矢理動かし
用意してくれた布団に潜って、顔を出す。

「晴久、これが解熱剤です。食事の後に飲ませて下さい」
「ああ、分かった」
「私は先に安土へ戻り信長公に報告をしてきますので、姫様?」
「ん?」
「くれぐれも、くれぐれも元就と晴久を困らせぬよう」

何故2回言ったし。分かってるってば。

布団の中で丸くなり、ちょっと今回は気を抜きすぎたなぁ
目を瞑ってると雹牙の手がペタリと額に当たって
冷たくて気持ちいいー

冷たい手にごろごろと甘えてたら早く寝ろ、と
ぺちんとおでこを叩かれてしまった。

「はるひさは?ここにいるの?」
「雹牙は動けないからな、黒羽か昴が来るまで側に居てやるよ」

ああ、護衛も兼ねてるのか。ごめんねと呟くと
だんだん眠くなってきたので・・・
すまぬ、少し寝かせてもら・・・う・・・

雹牙の、額に手を乗せて婆娑羅で冷やしてた手が離れ
部屋から出ていた元就が戻り、市の寝息にはぁっと軽く息を吐く

「済まんな」
「気にするでない雹牙、其方達も目が離せぬであろう」
「まあ、此れが俺達の仕事でもあるからな」

元就は晴久から薬を受け取り
軽く、市が作ったと言う解熱剤を見詰める。

「調合法を教えるか?今の俺では其れしか礼はできん」
「悪いな雹牙」
「気にするな、いつもお市様が世話になってるからな」

市を起こさぬ程度の声の大きさで
どうしたものかと3人で市の看病の計画を立て始めた。
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