第2章 本編1〜70
「申し訳ありませんでした・・・」
後頭部に大きなたんこぶをこさえて
土下座の体勢で黒羽に頭を踏まれている武蔵はあの後
ここの大名、島津義弘さまに見つかって
ドロドロの私とシメられてる武蔵を見て察したのか
ガハハと大笑いしながら武蔵に拳骨落としてたよ
「いんやー、若い衆が迷惑かけたとね」
「良いんですけど、このお着物・・・」
お城に連れられ、湯あみをしたんですが。
私のじゃない綺麗な着物を用意されてビックリしました
え、亡くなった奥様にあげる筈だった物なの?
そんな大切な物要らないいいいいいいいい!!
「そげん要らんっちゅーてもこの兄ちゃん達も納得したと」
「黒羽?雹牙?」
「いや、あの」
「島津公にゴリ押しされたというか」
断り切れなかったのね全く・・・義弘さまも懐広いつか豪快なんだから
では着物のお礼に酒のつまみになりそうなの
ガンガン作ってご恩をお返ししますねと袖をまくると
義弘さまは豪快に笑って楽しみだと言って下さいました。