第2章 本編1〜70
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「ひぎゃあああ!?」
「姫様!?」「お市様!!」
島津領にて、島津のとこに向かってる途中
大きな落とし穴にがっつり落ちました。
危ないなあ、罠とか入って無かったから良いけど
着物が泥まみれ
こりゃ・・・あかん、ダメになってしまった。
内心呉服屋さんに土下座して、引き上げに来てくれた黒羽に抱きつく
「怪我はありませんか?」
「大丈夫・・・だけど、呉服屋さんに土下座したい・・・」
「泥だらけですね、使える部分で何かお作りになっては?」
「そうする」
黒羽の提案で頷いて、しっかし誰が作ったんだこんなもん
抱き抱えられた所で穴の外が騒がしくなり雹牙が駆けて行き・・・
何があったんだと黒羽と顔を見合わせる
地上に上がったら原因発覚。
「いでででででで!!このー!俺様が最強うううう」
「一国の姫を落とし穴に仕掛けて誰が最強だぁ?!ああ!?」
「え!?姫?っぎゃーーーー!!!」
「いっぺん死ね!何なら俺が息の根止めてやろうか?!」
「姫って!?尾張で最強の使者が来るんだろ!!」
「お市様は姫だこのクソガキ!!」
あー、察した。私を最強の武将と勘違いして
戦いを挑もうと落とし穴仕掛けてたのか
この天才的にはた迷惑な問題児、宮本武蔵。
黒羽は私を抱き抱えたまま鬼が子供をシメてる現場へと歩いて行き・・・
やばい笑顔だけど目が笑ってない
マジギレしてる黒羽婆娑羅抑えてええええええええ
「尾張の使者、大切な姫様がこんなに泥だらけになってしまった落とし前は着けて下さるんでしょうねぇ?」
「んあ?本当にお姫様・・・ヒィ!!」
流石の宮本武蔵もマジギレの保護者の笑顔?には敵わない様です。
黒羽が怖いよーう。