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闇に咲く華

第2章 本編1〜70


52

今日は安芸まで遠出して元就と堤防の視察なう。

何でも雨季になると川が氾濫して田畑に被害が出るそうな
被害にあった村人の方に話を聞き
氾濫しやすい川を偵察。

ありゃ、これは・・・

「元就、この前絵で図解したやつ覚えてる?」
「石を積み上げたやつか」

この時代コンクリート無いから不便だよね
私は石で代用してるんだけど。

ここの位置と、ある程度離れてここに、と
2段くらい石積んだのあると良いかも

着いてきた武将さんが私の説明を記録していく

前世で見た事のある堤防を思い出しうんうんと
木でも良いけどなるだけ使いたくない。

コンクリートの作り方覚えておけば良かったよ
無いものは仕方がない、在るもので補って行けば何とかなります。

「済まぬな、市」
「ううん、気分転換になるから良いの」

この前松永様と無理矢理遠出させられたから
そうボヤいたら元就の眉間に凄い皺

「あの愚か者は未だ懲りておらぬのか」
「市と祝言挙げないかってまだ言ってたよ」

はよ兄さまか政宗にシバかれて下さい。

次の視察先に行く前に休憩を取って
はー・・・暑い季節になりました。

ばさりと手ぬぐいを頭にかけられた、ん?元就?

「熱で倒れてしまうぞ」
「ん、ありがとう」

久し振りの幼馴染みとしての時間にほっと一息
ずっと仕事ばっかだったからねー
私はふざけてばっかりだけど。

黒羽と雹牙、神楽さんが降りてきて・・・あれ?

「昴は?」

こてりと顔を傾げて聞くと3人から深い溜め息。

「猪を見つけた途端に走り出してな」
「姫様に土産を狩りに行くと、目を離した隙に居なくなってしまいまして」
「ここらは最近、盗賊が出ると警戒しているので無闇に動かない様に伝えたんですが」

あー、うちのアホの子が済みません。
何かここに来てから張り切ってるんだよね、私に仕えて初めての任務だーって。
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