• テキストサイズ

闇に咲く華

第2章 本編1〜70


48

ひぎゃああああああ!
私は今声なくして絶叫しております

何処に居るのかと言うと、わかりません!
珍しく婆娑羅移動失敗しました

目の前に見えるは亡者亡者亡者!
ここどこ?私は地獄に落ちたんでは無かろうか!

「魂の声がざわめいてると思うたらとんだ客が迷い混んで来たものだ」
「ひっ!?」

背後から声が聞こえて思わず声出た。
全然気配しなかったと振り向くと

「南部…晴政公?」
「我を知って居たか、異界の御霊を持つ姫よ」
「あ、やっぱり分かりますか」

この人に会ったら絶対バレると思ってたんだよね
と言うことはここは恐山か!やたら霊が居ると思ったよ!

「して、魔王の妹よ。此の地に何用で参った」
「ごめんなさい、婆娑羅移動に失敗しました」

正直に土下座して答えたらきょとんと
涙目になって答えたら不意に頭を撫でられて。

「迎えが来るまでゆるりとしていくといい」

ホウ、ホウ、と口ずさみ

「着いておいで」と手招きされて、お城にお邪魔させて頂きました。
はあーよかった、ここに霊が居ない。

温泉も頂いていつもの調子に戻ったので
迎えに使いを送ったと言う南部公のお話を聞きながら。

未来のここの名物ですよとせんべい汁を振る舞って一緒に食べると
南部お爺様がふんわりと笑って頭を撫でて下さった

何か孫扱いされてる感が否めない。

小話に未来で認定される世界遺産の白神山地のお話をしながらお茶を啜っていたら

「来たようだな」
「ん?」

南部お爺様の言葉に顔を上げると
私の背後に3つの影が降りてきて、頭を下げた

「この度は主を保護して下さり感謝してもしきれません」
「信長公から書状とお礼の品を預かって参りました」
「お市様、心配しましたよー」
「ごめええええん」

ぎゅむーっと3人に抱き着いたら、やれやれと
危ない、雹牙に叱られるとこでした。

「大事無い…貴重な、有意義な時を過ごさせて貰った」

そう言ってふんわりと笑うお爺様に黒羽達も頭を撫でられて
これは流石に私もビックリですよ

昴が呑気に「わー、初めて撫でられました」と言ってるけど多分黒羽と雹牙も初だからね?
兄さま以外に撫でられるの。

また遊びにおいでと撫でられて

「そういえば、兄さまからのお礼の品ってなあに?」
「ああ。お市様が小さい頃にあちこち贈った物だ」
「…それって」

設計図云々だよね。
/ 334ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp