第2章 本編1〜70
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「義姉さま、市と昴です」
「お入りなさい」
義姉さまのお許しを得て部屋に入ると、おや、兄さまも居たー!
入ってそのまま兄さまに抱き着くと頭をわっしわっしと撫でられた。
其れを見て義姉さまがくすくすと笑って
「お市は上総介様が大好きね」
「うん、大好き」
「ふん」
あ、兄さま照れてる。えへへ~と笑ってたら
つんつんと背後から雹牙に突付かれて
「お市様、昴が置いてけぼり食らってるぞ」
「あ」
いや失敬、ちょっと忘れておりました。
私は兄さまの傍に座って、義姉さまと昴を対面させて。
黒羽と雹牙は昴の後ろに控える。
「昴君、尾張には慣れたかしら?」
「は、はい。お市様も皆様も大変良くして下さいます」
義姉さまが昴の頭を撫でながら。
って、義姉さまもワンコ扱いですか
また、昴が身長高いのに色々遠慮がちでぴるぴるしてて可愛いせいもありますね。
他愛ない会話から、婆娑羅の話になって
「そうねえ、元親君に来て貰おうかしら」
其れまで私と婆娑羅で手合わせしましょう、とにっこり笑う義姉さまに
昴が真っ青ですよ。
うちしか無いだろうねえ
一介の忍に奥方が直々に手合わせするとか
一国の大名呼ぶとか。
そうと決まれば元親にお手紙書いて聞かなきゃ
ふと、もう1人にもお手紙書いて。
最近会ってなかったからなと、一連の経緯を書いて
忍さんにお手紙をお願いした。
さてさて、良いお返事は貰えるでしょうか。
この日から昴は、義姉さまの鬼の訓練も追加されて・・・
えーん、可愛い?昴がむきむきと筋肉付いてきたよー!
細マッチョだから見た目判んないけど
くっついたら筋肉で硬いです。
くっつくなって?そんなぁ