第2章 本編1〜70
皆手に持ってる。良かった口つけてない。
全員の湯飲みを婆娑羅で急いで叩き落とした
「!?、市?」
「・・・まって、けほっ」
ヤバい、即効性だからもう効いてきた。
黒羽が、吐く為の桶を持ってきてくれて
雹牙が毒消しを用意した所で
「神楽、我等の飲む茶に毒を入れた愚か者を炙り出して来い」
「大阪城の忍もだよ。さっさと行くんだ」
元就と竹中さまは怒りの形相で己の忍に指示をだし
「うっ、げほっ」
「姫様、意識を保って」
「毒消しを溶かした薬湯だ、ゆっくりで良いから飲め」
頭がくらくらする中、意識を手放さない様に必死で毒消しを飲ませて貰った
「市、市?!」
「三成、落ち着きやれ、致死量ではないワ」
「竹中サン、客間に布団と、寝巻きだ」
「うん、わかってるよ元親君。着替えはねねに任せるから」
「くっそ!」
「落ち着け晴久、我等は市に救われた、其れを心得よ」
「晴久君、市姫を客間へ運んでくれないかい」
晴久が黒羽から市を任され、毒消しを飲んだ市は少し落ちついたか
脂汗をかいたまますうっと眠っていた。
「では私達も捜査の方に」
「黒羽君、雹牙君、気をつけて」
晴久が市を連れて去った後、自分達も側に居ようと
客間に向かった。
「元就君、」
「判っておる」
全て吐かせてから、直ぐには殺さない
それは市の忍も心得てるだろう。