第2章 本編1〜70
政宗の横からまた小さい影が立ち上がって
「いい加減にするだ!黒羽の兄ちゃんも雹牙の兄ちゃんも市姉ちゃんの頼もしい兄ちゃんだべ!」
おめえの入る隙はねえだ!と啖呵を切るいつきちゃんちょっと待ってえええ
「何だと!?お前、蘭丸が弱いとでも言う気かよ!」
「んだ!黒羽の兄ちゃんも雹牙の兄ちゃんも凄く強いだ!」
「ちょっと、落ち着こうか」
ちびちゃん2人のぶつかりそうな頭を掴んで引き離し。
微笑みながら
「蘭丸は兄さまの小姓でしょう?」
きちんと兄さまを守ってね?と言ったら黙って頷いて。
いつきちゃんは抱っこして宥めました。
君達合わないね!引き剥がしても睨み合い止まらないよ・・・
こう言う子が大人になったらくっ付くんだろうなぁと
ちょっと遠い目しながらいつきちゃんの頭を撫でた。
挨拶済ませたし、皆で私の部屋に戻ろうか。
「随分威勢のいいboyだったじゃねえか」
「おらああいう子嫌いだべ!」
ケラケラと笑う政宗にいつきちゃんが噛みついて
政宗は嬉しそうに笑うのは、今まで同じ年頃の子供と会った事無いものね、いつきちゃん
ああやって年相応の子供の様に振る舞うのは珍しいみたいで
プンスカ怒って時雨さんに引っ付くいつきちゃんを。
時雨さんが宥めて・・・お疲れ様です。
「俺と同じ婆娑羅の気配がしたな」
「多分、蘭丸は政宗と同じ雷ね」
明日には弓の稽古でもするんだろうねって話して。
次の日、政宗は帰って行った。