第2章 本編1〜70
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大阪城に着いたら皆居て驚いた。
そして豊臣さまも珍しく顔を出して・・・
「よく来たね、市姫に黒羽君、雹牙君」
「ここで、何するの?」
「あれ、市姫に教えてないのかい?」
「久しぶりの遠出と言って連れて来た」
「成程」
馬から降りたら三成がやって来て
「貴様は今回は見学だ」
手を引かれ元就、元親、晴久達の所に連れてって貰った。
「久しぶりの皆だぁ~~!」
「この前は大変だったって?悪いな不在で」
「ちっとも変わっておらぬな其方は」
晴久と元就に抱き付き、元親に撫でられて大満足です。
久しぶりに甘えれるううう。
「市ちゃん大変だったわね」
「ねねさん」
「今宵は黒羽、雹牙、風魔の訓練で皆集った、お市はゆっくり過ごすが良い」
豊臣さまの大きな手で撫でられて。
「うっし、黒羽と雹牙と風魔と手合せ何て初めてだな」
「俺もだ」
「成らば全力で相手にせねばナ」
「この3人を甘く見るでないぞ」
「あの日の二の舞は踏まん」
武器を構え演習場に対峙する8人。
5vs3のこの勝負ってどうなるの・・・?
「市姫は良い兄を持ったね」
「竹中さま?」
「君が攫われた後、凄く修行したみたいだよ」
良いお兄さんだね、と頭を撫でられた。
「おい、坊主共!先に始めるんじゃねえ!」
へ?突然建物の上から降りて来た人物に驚いた。
「三太夫さま?」
「よう、市姫。美しくなったな」
「全く・・・君は、始める所だったよ」
「竹中の旦那悪いな、挨拶もそこそこだが行ってくるわ」
な、三太夫さまも入って、5vs4になったの良いけど。
「時間くらい守れぬのかクソ親父!」
「里長になってから文句垂れろバカ息子!」
「ああ、雹牙君って彼の息子だったんだね」
「・・・うん」
恥ずかしいからそこで親子喧嘩やめれ。
厨をお借りして、手合せで疲れて戻ってくるであろう皆の為に
豪華な料理を振る舞わせて頂きました
「あれ?姫さん?」
「左近くん?」
君は手合せに呼ばれなかったのか!
演習場から響く轟音に、驚いて走って行った。