第2章 本編1〜70
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三成がやたら過保護になりました。
否、そう言うとうちの保護者みたいになるんだけど。
豊臣さまと半兵衛さまは兄さまの所に行ってる間。吉継と遊びに来たと思ったら
・・・何か私、親鳥になったみたいな光景で。三成が何だかんだ言いながら雛の様に付いて来る。
「三成?市もう大丈夫よ?」
「だが、私は・・・」
ああ、そうか。目の前で連れ去られたから少しトラウマになってるのか
こういう場合は安心して納得するまで傍に居させた方がいいかな。
三成に手招きして一緒に厨に行き、お茶を頼んで私はお八つを用意して、一緒に吉継の所まで行こうね。
吉継の元に戻って、お茶とお菓子を堪能していたら、運悪く小太郎が現れて
抜刀しそうになった三成の柄を瞬時に抑えて居合いをさせなくした。
「きさっ・・・市!?」
「小太郎は今日はお客様」
ぺこりと頭を下げる小太郎に三成はぽかんと。仕事のONとOFFのギャップに驚いたかな?
『あれ、吉継。三成って何で小太郎が松永さまの所に着いたか聞かされてなかったっけ?』
『三成は話を聞かず飛び出して行った故、他の者は知っておるわ』
読唇術で吉継に聞いたら。三成・・・事情も知らずに飛び出したんですか。
刀が抜けない状態にしてるのでむすーっと機嫌が斜めになってきた三成に、説明しなくちゃね
「三成?あの時小太郎は、北条を人質にされて、いたのよ?」
主君を人質にされて、仕方なく松永の命に従ったら私を連れて来いって言われたんだって
話せない小太郎の代わりに三成に伝えたら。一瞬、驚いた様に目を見開いて。
「ふん、人質が居たの成らば仕方ない。次に市を狙う輩が現れたらその輩を斬滅しろ、風魔」
「(済まなかったな)」
「マァ・・・風魔だからこそ、市を護れた様よな」
ああー、うん。それは思う。小太郎じゃなかったら私今頃本当に輿入れ状態だったね