第2章 本編1〜70
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「よくいらっしゃいましたね、おわりのひめぎみ」
「お初にお目に掛かります、織田信長が妹、市です」
「付きの篠山黒羽と申します、こちらは百地雹牙」
かすがの案内にて着いた春日山城、案内された部屋で謙信公の前に平伏する。
「ごくろうさまです、わたしのうつくしきつるぎ」
「勿体無いお言葉です謙信様」
「もうしわけありませんが、おちゃを5にんぶん、おねがいします」
「はい、只今」
かすがちゃんが消えたあと、謙信公がお優しい目で此方を見て。
「ふしぎなみたまを、もっておられますね」
「やっぱり、バレましたか・・・」
「謙信公、なぜ?」
「ふふふ、びしゃもんてんの、おみちびきですよ」
謙信公にやっぱりバレた。しかもこうもアッサリ。
だからかすがちゃんにお茶を頼んだんだんですね・・・。
「おわりがへいわなのは、あなたのおかげでしょう。まおうも、おもしろきじんかくをしておりますね」
「兄さま?」
ぶっちゃけ兄さまの性格ぶっ飛んでるけど。その事を言ってるんだよね?
「さあ、おだのひめぎみ。ほんじつはなんのようけんでしょう」
忘れてた、謙信公の不思議パワーに聞き入ってました。
すっとかすがちゃんが現れて、お茶をくれたので挨拶をして頂きます!
一度喉を潤してから、本題に入った。
まずお酒の取引、南蛮から仕入れたのを持って来たので最初にかすがちゃんに渡す
かすがちゃんは毒見というお仕事があるからね・・・入ってないんだけども。
あと尾張の職人さんが作ってるお酒もご用意して、気に入ったのと交換で貿易しませんかと。
お金で取引しようと思ったんだけど、謙信公、お酒好きだからこっちの方が効果あるかなーって。
かすがちゃんが軽く試飲した後謙信公に注いでお酒の味を確かめてもらう。