第2章 本編1〜70
「おや、かすが殿。お出迎えですか?」
「お前達か、という事は文を送ってきた姫はその者だな?」
「織田信長が妹、市です」
「・・・フン、付いて来い」
その格好寒くないのかいつも思うんですが。
「かすが?さん?ちょっと」
手で招いて呼び呼びしたら一瞬怪訝な顔されたけど
「何だ」
「これ、あげる。女性が身体冷やしちゃだめ」
首に巻いてたストールを彼女の首にかけたら、凄いビックリされた
「お前、変な奴だな」
「それがお市様だからな」
「雹牙・・・?」
何勝手に自己完結してんの、怒るからね?
イイ笑顔で雹牙の方を見たら、そそくさと逃げられた。にゃろう。
「まあまあ、姫様。かすが、姫様は普段から女性が身体を冷やすなと仰ってるので」
「・・・そうか」
ぷいっとそっぽを向く彼女の顔は、少し赤かった。
可愛い方だよね、かすがちゃんって。