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闇に咲く華

第2章 本編1〜70


21

政務なう。ここずっと暑いからさっさと終わらせてどこかで涼みたいんだけどね。

「宗麟ちゃん?」
「何ですか」
「暑い~…」
「やです」

九州から遊びに来た宗麟ちゃんが私の背中にくっついて離れないんですよ
子供体温暑いよー。確かに寂しかったらおいでって言ったけど
こんなにベタつかれると流石に暑い

「ザビーさん元気?」
「はい、先日の事は沢山謝りました」

その時、背後の方で痛そうな・・・ゴンッっていう音が聞こえて宗麟ちゃんが背中から離れた?

「~~~っ!痛いじゃないですか!雹牙さん!」
「この暑いのにベタベタと、お市様が倒れたらどうする!」
「倒れたら僕が介抱します!」
「倒れる事を前提に話すな!!」

あーもう、書き損じた~…。
只でさえ暑くてイライラしてるってのに。
やめやめ、今日はもう止めておこう

「宗麟ちゃん」
「は、はい!」

怒られると思ったのか方をビクッと跳ねらせて
いやいや、怒りはしないけど

「ちょっとお出かけしよっか」

どこ行くのかって?うちの傘下に入って、仲の良い友人の所ですよ。
馬を宗麟ちゃんと相乗りして着いたのは、そう宇都宮城。
ここってずっとひんやりしてるんだよね
広綱が氷の婆娑羅者ってのもあるけど

会うのは久し振りだなあとほくほくしながら馬を歩かせたら

グルルルという獣の声。

「なっ、何の獣です?」
「多分白い虎」
「はぁ、彼奴はきちんと躾けているのか?」
「まあまあ、姫様も動物好きですし」

いくら動物好きでも虎の群れは慣れてないってば。
馬を安全な場所に置かせて貰って
あら、足軽さんが虎の首輪を引っ張って、苦戦してるみたいね

「大丈夫?」
「あ!織田の姫様。ようこそいらっしゃいました!あっこら!何処へ行く!」

自由な虎に引きずられて、可哀想なので虎達の中央に立ち

「グルルル」
「お、織田の姫様!?危ないですよ!」
「平気、よ」

必死に遠くから足軽さんが声を掛けてくれるけど大丈夫
宗麟ちゃんが黒羽の背後から顔を覗かせてビクビクしてますが
伊達に動物好きじゃないんです。
雹牙も私の隣に立って様子見
何本か闇の手を出して虎へ、首回りをよーしよしよし。
目の前に居る虎へ、自分の手で撫で回したら威嚇の声が変わり
喉がゴロゴロと鳴り始めて、良し落ちた。
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